黒蘭の蔵

気に入ったもの、気になったものを放り込んでおく蔵
2018/12/12(水)
前回に続いて、PSVR『Déraciné(デラシネ)』に関して、考察というほど深くはありませんが、思ったこと、感じたことをつらつらとまとめてみます。

前回、その5はコチラ

※本作は内容に関して一切の事前情報なしでプレイされることをお薦めします。
重大なネタバレも含めて記していきますので、いずれプレイする気があるという方はご注意ください。




前回に引き続き、手がかりが少ない所に関しては、分からないものは分からないというスタンスでお送りします。
これまでの内容の繰り返しになる部分もありますがご了承ください。


◇アレクシスの生涯

前回、アレクシスの生没時期はユーリヤたち5人の孤児が学校へやって来たときより後ではないかと推測しました。
ではアレクシスはどのくらいの間、人として生きていたのか。

校長の古い日記には「死ぬ運命」にあったとはありましたが、それが生まれて間もなく訪れたものなのか、1、2年程度は一緒に過ごせたのかは不明です。



金枝を持つアレクシスの写真を見ると首がすわるくらいは成長しているように思います。
その写真の裏にある「妖精になる前に」の「前に」が、「直前」すなわち、この写真が撮られて間もなく妖精化を試みたのか、それとも妖精になるのはもう少し後で、妖精化よりも「前に」残された写真という意味なのか、分かりかねるところです。

アレクシス=プレイヤー妖精が他の妖精とは違い本能に従って他人の命の時間を奪うことが無いのは、研究レポートにもあるように、アレクシスが古い時間に囚われていない赤子の状態で妖精化したためであると考えられます。
ただ、時間の概念という意味で言えば、幼児の段階でもそれを理解するのはまだ難しいといったこともあるようで、そういった時期まで生きていた可能性もあります。



私としてはアレクシスの墓に刻まれた「Taken like a leaf in the wind」のニュアンスから、一緒に過ごした時間は一年にも満たないくらいの印象を受け、やはり赤子の段階でその一生を終えたのではないかと考えています。



一方でちょっと余計な深読みを。
第2教室の右側の机には小さな黒板が2つ並んで置かれており、9月17日にはユーリヤの分も含めて7つの小さな黒板があることになります。
小さな幼児のそばに年上の子が並んで授業を受けている姿を想像するのですが、どうでしょうか?



◇マルガレータとアレクシスの記憶

マルガレータとアレクシスの存在に関してちょっと不可解に思うのが、子供たちが二人のことを特に話題にしない点ですね。
もちろん、妖精が子供たちと接する時間は限定されており、それ以外の時間で何らかの言動があったのかもしれませんが、あまりにも二人が存在した雰囲気が無さ過ぎる気がします。

10月22日(2回目)の妖精の椅子決めの際、校長が投票したと思われる「礼拝堂のデッキ」の紙片を読み上げたルーリンツは、そこには安楽椅子が昔から置いてあり、校長がそのままにしておくよう言ったことを思い出していました。



安楽椅子がマルガレータの愛用していたものだったのか、礼拝堂のデッキがマルガレータのお気に入りの場所で安楽椅子は後から置かれたのか、色々と考えられますが、椅子の場所をデッキに決めた場合の校長の言霊から、少なくともその場所と安楽椅子はマルガレータと関係の深いものと推測できます。

問題はルーリンツがその関連に気付いていないように感じる点。
学校に引き取られた写真にも残っているようにルーリンツはマルガレータを知っているはずです。
どの程度の時間かは分かりませんが一緒に生活もしているはずで、その中で彼女がよくいた場所や好きなものなど、全く知らないとは思えないのですが、「礼拝堂のデッキ」、「安楽椅子」といったものに対して特に関心がないようなルーリンツの反応は、繰り返しプレイしていると不思議に思えました。



◇ロージャが学校に

ロージャが学校に来た時期やその理由について考えたいと思います。

これまで見てきた通り、寄宿学校に最初に迎え入れられたのは写真からユーリヤ、ルーリンツ、ハーマン、マリー、ニルスの5人と思われます。
一方、ロージャは校長の姪であるものの、5人よりは後になって寄宿学校に入ったことが考えられます。

その背景としてローアンの消失事件があると考えられます。

ローアンで妖精研究をしていた校長はおそらくその周辺に住んでいたでしょうし、ロージャの家族もまたローアンの街で暮らしていたかもしれません。
校長とマルガレータがローアンを離れ、寄宿学校を運営するようになってもロージャは家族から離れる理由がありません。

しかし、ローアンで人の妖精化が成功すると、街の人々が妖精に命の時間を奪われるようになります。
その被害者の中にロージャの家族がいたとは考えられないでしょうか?

ロージャがどうやって妖精の被害を免れたのかは分かりませんが、一時的に学校でロージャだけを預かっている間に妖精事件が起きたとか、初期の消失が明らかになってからロージャだけを先に避難させたなど、考えられることはあります。



◇校長の外見

校長の外見の変化を見ていきたいと思います。



ローアンで金枝を囲んだ写真の右の2人が校長とマルガレータであると推測しました。



校長の写真はもうひとつロージャと写ったものがあり、白髪の多さや頬のシワの感じからおそらくローアン写真よりも後の姿だと思われます。



ロージャとニルスの身長や振る舞いなどを見ると、2人はほぼ同い年だと思われます。
そう考えると、マルガレータとニルスを含む5人の子供たちの写真は、校長とロージャの写真よりも後の出来事である可能性が高いと思われますが、マルガレータの外見の変化は感じられません。



一方、校長&ロージャ写真からゲームプレイが行われる現在までの年数は、今のロージャが小学生くらいと考えると10年程度の時間が経っていると思われますが、それにしては校長の老い方が激しいような気がします。
アレクシスやマルガレータの死によって心労が重なったせいもあるかもしれませんが、あまり変化のないマルガレータと変化の大きい校長の外見は何か理由があるのかと勘繰ってしまいます。


今回はここまで。
その7はコチラ




関連記事:
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この記事へのコメント
こちらの考察を9まで拝見し、クリア後の余韻にどっぷり浸からせていただきました。
鋭い洞察力と観察力に加え、たくさんの画像や情報があり読み応え満天でした。
本当にありがとうございます。

こちらに伺った証とお礼を兼ねて、私の妄想を記しておきます。
すでに興味は他のゲームに移っているとは思いますがご容赦ください。
(以下個人の妄想です)

「人が妖精になる」手順と条件について。
1・ローアンで人が開発した「金枝」により「赤い指輪」を生成する。
  金枝に人または妖精が同時に複数人触れる事により「赤い指輪」を生成。1人で持っていても何も起こらない。
  このとき命ある者は「赤い指輪」の生成に必要な「命の時間」(1人分の寿命)を吸い取られる。
  「命の時間」という言葉には、その寿命分プラス肉体が朽ちていく時間が含まれる。
  寿命分を取られたらミイラとなる。全てを取られたら消える。
2・金枝に寿命を吸い取られた者は妖精の仮免許状態となる。普通にしんだらこの状態にならない。
3・仮免許状態から赤い指輪をはめて初めて能力を持つ。赤い指輪を持たない仮免許妖精は1年後くらいに消える。
4・もし充填のある指輪をミイラにはめるたら生き返る。その状態で金枝に触れた場合は他人もろとも「命の時間」
  を指輪に吸い取られ、手順は逆になるがやはり妖精となる。

考察するの楽しいですね。
ここにデラシネ前日譚を書こうとしたけどおそらく文字多すぎで投稿できませんでした(爆
2019/03/23(土) | URL | ポチ #FV67gZU6[ 編集]
金枝の機能や指輪生成、妖精化のメカニズムはやはり妄想の“しどころ”ですね。
ミイラ化と消失の違いが出る条件も未だに悩まされるところです。
答が無い分、楽しくも、もどかしくもありますw

当記事も楽しんでいただき、ありがとうございました!
2019/03/24(日) | URL | 喜石黒蘭 #gCBQAbbg[ 編集]
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