黒蘭の蔵

気に入ったもの、気になったものを放り込んでおく蔵
2012/04/24(火)
若干のネタバレになり得る記述があるかもしれません。
ご覧になる方はご注意ください。


パッケージ版、アップデートVer.1.01。
難易度ノーマルでクリア、総プレイ時間56時間以上、トロフィーコンプ、Wii『王様物語』ノーマルクリア済み。
そんな人の感想です。



本作はアルポコ王国の若き王様となって様々な職業の国民を親衛隊として引き連れ、宝探しをしたり、モンスターを倒したり、王国の領地を広げたりしつつ、囚われた7人の姫君たちを助け出し魔王討伐を目指す、ワラワラ系アクションRPG。
Wiiで発売された『王様物語』のリメイク作品となります。
ゲームの流れやマップ構成、攻略方法などはWii版とほぼ同じですが、ストーリー部分で異なる設定になっていたり、新たな要素やキャラクター、モンスターなどの追加、一部の姫やボスキャラ、グラフィックデザインの変更などがあります。


ストーリーイベントシーンではムービーではなく、キャラクターたちの立ち絵とテキストウィンドウが表示され、フルボイスで進行していきます。
声優は江原正士さん(『ハリーポッター』のヴォルデモートなど)や釘宮理恵さん(『銀魂』の神楽、『龍が如く』の遥など)、大谷育江さん(「ポケモン」のピカチュウ、『ワンピース』のチョッパーなど)などなかなかの顔ぶれ。

一部のイベントシーンでは若干ギャルゲームっぽいノリ(ギャルゲ、あまりやったことありませんがw)やスチル画像が表示される場面があり、合わない人もいるかもしれません。
個人的にはあまり気になりませんでした。
まぁ、本作のストーリーはそれほど重要な要素ではないと思います。


プレイヤーは王国にいる国民たちをスカウトして親衛隊として引き連れて冒険へと出かけます。
ゲームが進むにつれ連れてゆける人数も増やせますが、あまり多く連れて行くと処理落ちするように動きがゆっくりとなるのが気になりましたね。
Wii版でもありましたが、私の感覚ではWii版よりも重たく感じました。
ただ、親衛隊の数が多すぎると戦闘ではかえって不便だったりしますし、連れて行く人数と職業を厳選するのも本作の魅力だと思います。

プレイヤーが親衛隊に対して出せる基本的な命令は「突撃」と「退却」のみ。
「突撃」は王様が向いている方向に向かって国民を一人ずつ突進させます。
その先に敵がいれば戦ってくれます。
敵に突撃させると親衛隊は可能な限り攻撃を続けますが、そのままだと敵の反撃でダメージを受けることになるので、タイミングを見計らって「退却」させる必要があります。

また戦闘以外で、突撃させた先に穴があれば掘ったり、障害物があれば壊したり、職業の看板が出ている家ではジョブチェンジしたり、普通の国民の家から税金を徴収したりしてくれます。
ただし、職業によっては不向きな行動もあり、特に橋などの建設の際には職業を確認する必要があります。
それ以外ではできないことがあるとそのまま戻ってくるので気にする必要はないと思います。

「突撃」はタッチスクリーンを直接タッチすることでも行えます。
この場合は、王様がターゲットの方向を向いていなくてもタッチしたところに突撃してくれるので、だいぶ楽に、直感的に操作できます。
ただし退却は通常通り×ボタンで。


タッチ操作はなかなか快適でした。
突撃ではなくメニュー画面で使うことが多かったんですが、「十字キー押して選んで○ボタン」みたいな操作がタッチひとつでできるのはいいですね。
また、背面タッチパッドを使ってモンスターをダブルクリックすることで、そのモンスターの情報を見ることができます。
それほど使うことはなく、おまけ的な感じですが、こういう使い方も良いと思いますね。


新たに追加された要素として国民のレベルアップがあります。
敵と戦ったり、何らかの行動をすることで経験値が貯まっていき、やがてレベルアップするとライフの上限が上がります。
本作では救出した姫も一緒に冒険に連れて行くことができますが、姫もレベルアップすることでライフ上限と特殊能力の発動回数が上がります。

一部の特別な職業の国民を除き、国民に武器やコスチュームを装備させることで攻撃力やライフを上げることができます。
姫は武器を装備することはできませんが、コスチュームを装備させてライフ上限を上げることができます。

Wii版では戦闘などでライフが0になった国民は、確率によって王国に帰ってきたり、そのまま帰らぬ人になってしまったりしていましたが、本作では一定期間、病院に入院する形となり、王様に対する好感度は下がるものの、王国からいなくなるということはなくなりました。
そういったわけで、戦闘ではゴリ押しプレイも可能になったように思います。
「突撃」、「退却」のタイミングを計る戦略性が薄くなった気もしますが、一方で思い切って遊びやすくなった面もあります。


同じく新要素としてアイテム合成があります。
手に入れた素材アイテムから武器やコスチューム、回復アイテムやサポートアイテムなどを作ったり、あるいは逆にアイテムを分解して素材アイテムに変えたりできます。
合成が完了するまでに通常3時間を要し、最大10人の国民を派遣することになります。
作りたいアイテムの合成に適した職業で好感度の高い国民を派遣すると成功率が上がるようですが、10人全員適正職業だったとしても失敗する場合があります。

オンラインに接続できる環境がある場合、同じアイテム合成をしている他ユーザーとマッチングすることで、合成時間が短縮されたり、成功率が上がったりするそうです。
時間短縮はありがたいんですが、マッチング合成でも失敗する場合があるのは残念。
そもそも失敗要素は不要だったと思いますね。


上でも少し述べましたが、姫たちにはそれぞれ特殊能力があり、一人だけ冒険に連れて行くことができます。
王様の攻撃力が一定時間上がったり、ライフを回復させたり、モンスターを仲間にしたりと様々。
やはり一部のモンスターを仲間にできるようになったのが、個人的に良かったですね。
たまに姫の特殊能力が発動しないことがありますが、メニュー画面のステータスで衣装を変えることですぐに直せるようです。

一緒に行動することで姫の好感度が上がります。
好感度による特別なイベントというものはありません。
ただ、最後の戦いに連れて行くヒロインによってそれぞれのエンディングとトロフィーが用意されていますが、姫全員の好感度が高い状態でクリアすると、それとは別のエンディングとトロフィーがあります。
逆に言えば姫全員の好感度が高いと個別のエンディングにはならないので、トロフィーコンプを目指す場合は注意しておきましょう。
まぁ、戦闘不能になれば好感度は下がりますが・・・w

しかし姫たちの好感度が上がりにくいのが、かなりの難点でした。
同行する姫の好感度が上がりやすくなるアイテムを使用しても一人に対し数時間を要しますし、またそのアイテムやあるいはそのアイテムを合成する素材も手に入りにくいので、さらに時間を費やすことになります。
総プレイ時間56時間以上となっていますが、いろいろやり込みやコレクションしながら一旦クリアしたのが30時間くらい。
残りの20時間くらいは姫の好感度上げのために放置していたように思います。
できれば今後のプレイヤーのためにアップデートして欲しいですね。

※2012年10月20日追記
アップデートバージョン1.02にて、姫の好感度上昇にバランス調整がされたようです。



ストーリーの変更に伴い、キャラクターの扱いが変わったものがあります。
「なんでも大臣」のリアムはチュートリアル部分が終わると王国から旅立ってしまい、物語の途中に登場することもありますが、ほとんど意味のない扱いになっています。
Wii版では最終戦で手助けしてくれる場面もあったキャラだったんですけどね。
天文学者のガリガリレイに至っては、ただいるだけの人になっています。
もうちょっとイベントなどがあったほうがよかったですね。

また、Wii版ではキャラクターや国民が発する言葉は『大神』や『moon』のようなモジャモジャ語(?)でしたが、本作ではイベントシーンでフルボイスとなったこともあり、国民の発する言葉も「こんにちは」や「王様!」など、はっきりした日本語になりました。

一部のボス戦も違う形になっています。
Wii版のタマゴン人の国やテレビの国では、ただ現れる敵を攻撃するだけではないユニークなボス戦になっていましたが、本作では現れる敵を攻撃する形になっています。

Wii版経験者としてはちょっと寂しく感じる部分ですが、Vita版が初めてのプレイになる方は気にならないかと思います。

個人的にはWii版とVita版、どちらが好きかと問われると「雰囲気的にWii版」と答えると思いますね。
雰囲気や世界観、色使いやデザインなどがWii版のほうが好みだったりします。
ただ、ゲーム自体の面白さに違いはないと思います。


全体的な難易度は上で述べたように、レベルアップや豊富な装備、入院システムの採用、また、Wii版ではなかった回復アイテムの使用などによってWii版よりも下がったように感じました。
一応、誤解のないよう書いておきますが、だからと言ってつまらないというわけではありませんので。
繰り返しになりますが、ゲーム自体の面白さに違いはなく、気軽に遊べるようになったと思います。

Wii版同様、一度クリアすることで難易度「Hell」に挑戦することができます。
王様や国民すべてのライフが「1」に固定されている地獄のモードですが、国民にコスチュームを装備させることでライフ上限を上げることはできるようです。

オンライン配信されているチャレンジクエストもあり、結構長く遊べると思います。
「突撃」と「退却」というシステムはシンプル、言い換えれば単調と受け取られるかもしれませんが、やり始めると続けてプレイしたくなります。

処理落ちやゲーム進行には影響ない小さなバグなど、気になる点もあるかもしれませんが、PS Vitaを持っているなら買って損はなく、携帯機として遊びやすいタイトルではないでしょうか。




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2012年10月20日 バージョン1.02における姫の好感度上昇へのバランス調整を追記。

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