黒蘭の蔵

気に入ったもの、気になったものを放り込んでおく蔵
2010/11/20(土)
厳しめの評価とネタバレになりうる記述があります。

PS2、Wii『大神』プレイ済みです。
信者というほどではないと思っていますが、『大神』は好きな作品です。
そんな人の感想だと思ってください。


まず率直に言わせてもらうと、『大神』の「物語」や「世界」が好きだった人にはオススメしにくいですね。
特に結末は、ほかの作品ではまぁ“有り”というか、一つの方法として描かれる要素ですが、『大神』ではやってほしくなかったです。
なんとなく予想はしていたものの、救いを期待していたんですが、残念でした。

また『大神』では深く描かれなかった白野威に関する描写も、個人的には望んでいない部分で、ハッキリ言えば「余計なことすんなよ」という思いです。
ほかにも一部ですが、人間物語の部分で妙に殺伐というか暗たんとしているのが、おとぎ話の世界観にそぐわない気がしました。

一方で『大神』をプレイしていないと分かりづらい部分があったり、ネタバレになる台詞があったりするので、『大神伝』やるんなら『大神』をプレイしておいた方がいいと思うんですが、『大神』が気に入った人には『大神伝』はオススメしにくいというのが、ある意味ジレンマですねぇ(笑


とまぁ、『大神』作品として見れば、物語や世界観に不満が出ますが、新たな開発元によって『大神伝』として再構築された独自の世界の作品としてみれば不満も和らぐと言うか、いい作品ではあると思います。
(※『大神伝』は『大神』とは異なる開発元によるソフトです。)

とある相棒の急激な成長であったり、面識のない人物たちのいきなりの連帯感だったりと、無理なストーリー展開を感じることもありますが、なんだかんだ言って結末では泣いてしまいましたし、エピソードによっては目頭が熱くなった部分もありました。
プレイ中は録画してたんでそうでもなかったんですが、録画データを見返していたらボロボロでした。
ただ、若干泣かせようとしているのが透けて見える気がするのは、穿った見方でしょうか?w


戦闘はイマイチですね。

敵を画面内に入れるのが大変でした。
動いていればそれなりに正面へのカメラ補正はかかりますし、下画面をタッチすることでカメラ操作はできるんですが、やはりボタンで攻撃・回避などしなければならなず、武器によっては連打や押しっぱなしにすることもあるのでカメラ操作はほぼできず、複数の敵を相手にする場合、1匹を狙っている間にほかの敵に攻撃を受けたりすることがよくありました。

連続攻撃の最後が敵に当たると相棒の援護が発動するんですが、その前に敵が吹き飛んでいたり、倒してしまっていたりすると発生しないこともあり、戦闘後の評価の「相棒協力」が下がることになり、どれだけ早く無傷で勝利しても、それに伴う総合評価を下げるだけにしかなりません。

動きもちょっともっさりとした感じで、やや爽快感に欠けます。
ボス戦の中にはテンポが悪く感じる場面もありました。


システム面ではDSなりに頑張っていましたし、DSらしいダメさもありましたw

グラフィックは思っていたよりは良いと感じました。
角張っていたりペラペラだったり、表示される物の少なさなどはしょうがないですが、筆絵の雰囲気や、『大神』にあったような表現もそれなりに出ていると思います。
キャラクターやその動きもかわいかったです。

カットシーンなどで、何度か処理落ちっぽくBGMが音飛びする場面があったのが気になりました。
全体的にムービーゲーではありますね。
わき道もほとんど無く、ストーリーに沿って進めていくという意味でも。
容量の少なさからストーリーの急展開が出てしまうのかもしれません。

タッチペンによる筆しらべは、やはり描きやすかったですね。
3回の変装イベントは楽しませてもらいました。
一方で、ちゃんと描いているはずなのにたまに筆業が発動してくれないときもあり、何が問題なのか分からないこともあります。
逆に星座なぞりでは大雑把でも認識してくれましたがw


でまぁ始めに戻って、一番の不満点が物語なわけですが、個人的には悟ったというか(笑)、これは『大神』とは別の『大神伝』という作品、極端で失礼な言い方をすれば、『大神』のキャラクターや雰囲気を借りた同人作品なのだと思うようになっています。

とはいえ、今作での謎を明らかにしないまま、続編を臭わせる終わり方は正直、好感が持てないですね。
ストーリーを追っていればだいたいの範囲で想像はつくとは思いますが、やはり一本で明らかにしてほしかったです。

『大神』でも次の舞台があるような終わり方をしていましたが、続編がなくても成立する形だったと思います。
個人的には無くてもいいと思っていましたし、今でもそう思います。
まぁ商売としては間違いではないんですが、なんかねw


『大神』という作品が優れているということもあり、どうしても多くの『大神』ファンからは厳しい評価になるであろう本作『大神伝』。
ゲームとしてはそこそこ歯応えもあって遊びやすい方ですし、それなりに物語は楽しめ、泣ける部分もあります。
『大神』未プレイの方は、世界観や設定に対する違和感はあまり感じないでしょうし。
『大神』の物語を楽しんだ方で、本作はあくまで“ガワ”を借りた別作品と割り切られる方には『大神伝』も楽しめるのではないでしょうか。


DS『大神伝 小さき太陽』 ざっくりプレイ日記 その1はコチラ

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